倭姫命の御巡行地を訪ねて その2
- 内容:
- 延暦23年(804)撰述の『皇太神宮儀式帳』によれば、天照大御神を戴いた倭姫命が、美和の御室宮を出発されて、はじめておとどまりになったところが阿貴宮です。
平安時代後期、内宮禰宜家荒木田神主の家伝書とされる『太神宮諸雑事記』には阿貴宮が皇大御神の「はじめて天降り坐す本所」として特筆されており、古来このお宮が殊に尊崇されてきた由緒を物語っています。
次に佐々波多宮について、書紀垂仁天皇二十五年三月条によれば、倭姫命はまず「大神を鎮め坐させむ処を求めて、菟田の筱幡に詣る」と記され、その後は御巡行された国々として近江・美濃・伊勢の名が見えますが、その国内のどこに宮を定められたかは書かれていません。
ただ「筱幡」だけが地点として明示されています。何故でしょうか。
いよいよ大和国を離れる最後の地点であるから特筆されたのでしょう。
いずれにしても筱幡は、書紀が掲載する御巡行のルートの中で唯一挙げられた地名です。
今回は阿貴宮と佐々波多宮の比定地を中心に、また何故書紀には伊賀の名が無いのかも解説します。
- 日時:
- 2022/07/05(火) 13:30~15:00
- 講師:
- 音羽 悟
- 定員:
- 20名
- 料金:
- 会員 900円 ビジター 1400円
- 場所:
- 五十鈴塾右王舎
講座は終了しました