ペルセウス座流星群と宇宙の背景放射
- 内容:
- 宇宙には星や銀河が無数に点在しており、望遠鏡などでそうした天体を観測します。そんな時、背景の暗闇は意識しませんね。しかしそこは何もない暗闇ではなく、そこからやってくる放射も存在しています。宇宙背景放射と呼ばれています。
宇宙は今から138億年ほど前にビッグバンと呼ばれる大爆発(空間の膨張)から始まりました。その直後の宇宙は超高温でしたが、宇宙の膨張とともに温度が下がって基本的な粒子が作られました。しかし、温度の高い宇宙ではマイナスの電子とプラスの陽子はバラバラの状態(プラズマ状態)になっており、自由に動き回る電子のせいで、光は真っ直ぐ進むことが出来ませんでした。およそ38万年後には宇宙の温度が3千度ほどに下がり、電子が陽子やヘリウム原子核と結合して自由な電子がほとんどいなくなります。すると光が真っ直ぐ進めるようになって、霧が晴れたように宇宙は透明になりました。これが宇宙の晴れ上がりです。このときの光が、我々のもとまで真っ直ぐにやってきたのが宇宙背景放射で、現在では電波で観測されています。
この背景放射にはわずかな温度ムラがあり、そのおかげでその後の宇宙に星や銀河が誕生します。つまり、現在の宇宙はこの背景放射からつながっていますから、背景放射を詳しく調べると、宇宙の今の様子や未来も見えてきます。ちょっと不思議な背景放射を深堀りします。
また、毎年お盆の頃に見られるペルセウス座流星群は、今年は好条件です。流星群がみられる仕組みや、楽しみ方もお話します。
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※お菓子は講座に合わせて作っていただく五十鈴茶屋の特製菓子です。
- 日時:
- 2023/08/04(金) 18:30~20:30
- 講師:
- 野田 学
- 定員:
- 20名
- 料金:
- 会員 1200円 ビジター 1700円 (お菓子付き)
- 場所:
- 五十鈴塾右王舎
講座は終了しました